(1)分析資料の選定理由
本研究では、数ある少年誌の中でも『少年ジャンプ』に掲載された人気作品を分析対象とした。本誌を選択した理由は、以下のとおりである。
『少年ジャンプ』は、70年代半ばから少年誌のトップに立ち、80年代半ばから90年代半ばにかけて、日本の出版史上で記録的な発行部数を誇り続けた人気雑誌である。それゆえ、時代とともに変容してきた人気雑誌に描かれた主人公像について研究することで、戦後の日本人像や人々の価値観の変容が浮き彫りにされるのではないかと考えた。
特に、少年誌の中では後発誌としてスタートした『少年ジャンプ』は、創刊当時ベテラン作家の作品を掲載できなかったため、他誌以上に新人育成に力を入れてきたという。このことから、よりその時代にフィットした作品が多数掲載されているのではないかと考えた。また、『少年ジャンプ』は他誌に比べ「創刊時から読者の期待、要求に応えることを第一義とする方針を貫いた」結果、創刊号から読者アンケートによる人気投票の結果を重視してきたといわれている(斎藤,1996:12)。
したがって、本誌に掲載された人気マンガの内容は、それぞれの時代の読者の理想や価値観をある程度反映しているのではないかと推測される(斎藤,1996:13)。さらに、『少年ジャンプ』は「小学生からサラリーマンまで読む」といわれ、他の少年誌に比べ女性読者も多いと推定されるため、幅広い読者層の意識を間接的にせよ捉えられるのではないかと考えている(表2-1参照)。
(注)卒論の方では、このスペースに86年〜90年における「学生が普段読んでいる雑誌ベスト10」の推移を男女・年齢別にまとめた表が載っています。 それによると、男子の場合『少年ジャンプ』はどの年齢層(小学6年生・中学3年生・高校3年生)においても1位になっています。また、女子の場合も常に3〜5位にランクインしていることから、80年代後半における『少年ジャンプ』の人気の高さがうかがえます。 今から10年ほど前の資料ですので、現在ではその順位は変動していることでしょう。しかし、『少年ジャンプ』が依然として上位にランクインしていることは、ほぼ間違いないように思われます。 詳しくは、2001年に世界思想社から出版された宮原浩次郎・荻野昌弘(編)『マンガの社会学』p.143をご覧ください。
(注)卒論の方では、このスペースに86年〜90年における「学生が普段読んでいる雑誌ベスト10」の推移を男女・年齢別にまとめた表が載っています。
それによると、男子の場合『少年ジャンプ』はどの年齢層(小学6年生・中学3年生・高校3年生)においても1位になっています。また、女子の場合も常に3〜5位にランクインしていることから、80年代後半における『少年ジャンプ』の人気の高さがうかがえます。
今から10年ほど前の資料ですので、現在ではその順位は変動していることでしょう。しかし、『少年ジャンプ』が依然として上位にランクインしていることは、ほぼ間違いないように思われます。
詳しくは、2001年に世界思想社から出版された宮原浩次郎・荻野昌弘(編)『マンガの社会学』p.143をご覧ください。
(月刊『創』編集部編 1991より。ただし、宮原,2001:143による。)
「目次」へ戻る
サイトTOPへ